ブログ

保釈してほしいのですが? 保釈支援協会とは?

町田第一法律事務所の助川です。

今回は保釈について説明します。

1.保釈とは?

1-1 保釈とは?

保釈とは,保釈保証金の納付等を条件として,勾留の執行を停止し,被告人の身体の拘束を解く制度のことです。

簡単に言えば,保釈金を裁判所に納めて,被告人の身柄を解放してもらう制度のことです。

最近でいえば,日産自動車の元CEOカルロス・ゴーン氏が多額の保釈保証金を納めて釈放されたことが話題になりましたね。

(結局,同氏は海外に逃亡したため,保釈条件に違反したとして15億円の保釈保証金が没取されました)

1-2 保釈は権利です。

刑事訴訟法上の建前では,法89条に列挙されている除外事由に該当しなければ,保釈請求があった時には,これを許さなければならないとされています。

すなわち,保釈は被告人の権利です。

ただし,以下に述べるとおり,実際上は保釈は認められにくく,実務は法の建前とは異なる運用となっています。

1-3 保釈の現状

裁判所の「司法統計」によると,公開されている中で最新の平成30年度において,勾留状を発付された被告人員数に対する保釈を許可された被告人員数(保釈率)は約33%となっています。

つまり,身柄を拘束されている被告人のうち,保釈が許可されたのはおおよそ3人に1人という割合です。

この割合は上昇傾向にありますが,それでもまだまだ保釈が認められにくい傾向にあるといえます。

 

2.保釈の種類

2-1 権利保釈(必要的保釈)(刑事訴訟法89条)

保釈の請求があった時は,裁判所は,刑事訴訟法89条に列挙されている除外事由に該当しない限り,保釈を許さなければならないとされています。

保釈請求が不許可とされる場合には,4号の「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」があるとされることが多いです。

2-2 裁量保釈(任意的保釈)(刑事訴訟法90条)

仮に刑事訴訟法89条に列挙されている,権利保釈(必要的保釈)が認められない除外事由に該当した場合でも,様々な事情を考慮したうえで,裁判所が職権で保釈を認めてくれることがあります。

これを裁量保釈(任意的保釈)といいます。

裁量保釈の際には,

 

・被告人の逃亡のおそれの有無

・被告人が罪証を隠滅するおそれの程度

・身体拘束の継続により被告人が受ける健康上,経済上,社会生活上の不利益の程度

・裁判における防御の準備上の不利益の程度

 

等々の事情を考慮して判断がなされます。

そのため,逃亡や罪証隠滅のおそれがないこと,身体拘束を継続することにより被告人が被る不利益等を裁判所に説得的に説明する必要があります。

 

3.保釈許可の場合

3-1 保釈までの流れ

保釈許可決定が出た場合には,担当部で保釈許可決定書を受け取り,東京地裁9階の「出納第二課」で保釈保証金を納めます。

保釈保証金を納めたことを証する保釈許可決定書を再度担当部に提出すれば手続きは完了です。

手続き完了後1~2時間で,勾留先から釈放されます。

保釈許可決定の際には,保釈条件が付されていますから,決してそれに反しないようにすることが大切です。

保釈条件に反した場合には,保釈取消となり,裁判所に納めた保釈保証金を没取されてしまう可能性があります。

 

【保釈条件】

・裁判期日には必ず出頭すること

・裁判所からの郵送物を必ず受領すること

・事件の関係者に接触しないこと      etc…

 

なお,保釈条件に反せず,きちんと裁判に出頭すれば,裁判終了後に保釈保証金は還付されます。

3-2 保釈支援協会

保釈保証金を準備できない場合,一般社団法人日本保釈支援協会」に申込みをして保釈保証金を立て替えてもらうことも可能です。

詳しいことは日本保釈支援協会のHPをご覧ください。

立て替えてもらうためには,所定の手数料が必要となりますが,一度に多額の保釈保証金を準備できない場合には大変助かります。

また,立て替えてもらうためには審査がありますので,前科の有無や犯罪の内容等によっては審査が通らないことがありますので注意が必要です。

 

4.保釈不許可の場合

保釈が不許可だった場合には,準抗告,抗告という異議申立てをすることができます。

正直なところ認められる可能性は高くないのが実情ですが,仮に棄却されたとしても,決定理由のところに詳細な理由を記載してもらえる可能性がありますので,再度保釈請求をする場合の参考となります。

その点からも準抗告,抗告の申立てを検討するべきでしょう。

 

5.まとめ

保釈についての理解は進みましたでしょうか?

被告人は慣れない拘束環境で肉体的,精神的に疲弊しています。

もしも身元引受人がいて,保釈保証金の準備が可能であれば積極的に保釈を検討するべきだといえます。

町田第一法律事務所では保釈請求にも積極的に取り組んでいますので,あなたの大切な人が身柄拘束され起訴されているような場合には,ぜひご相談ください。

町田第一法律事務所 TEL:042-850-9946

メールでのお問い合わせはこちらまで。

関連記事

 

 

関連記事

  1. 勾留を回避するためには?
  2. 逮捕された人と面会したいのですが?

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP